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BW版ほぼ半額中のお知らせ(本日のみ) [アナウンス]

突然フェアが開催されました!24時間ですが、コイン還元で実質ほぼ半額になっているので、よかったらぜひどうぞ!

 

<6/21(木)0:00~23:59>

BOOK☆WALKER

【同人誌・個人出版コイン50倍フェア開催中】 

  

BW版 既刊一覧ページ

最新BW化の『王殺し』ほか、三種類を配信中です。

Web用新版王殺し表紙.jpg

 

BOOK☆WALKERは突発的なフェアが多いですね。なかなかお伝えしきれないことも多く申し訳ありません。タイミングがよければご利用くださいませ♪


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オンデマンド版『追憶のシャーロック・ホームズ』 [アナウンス]

紙版が長いこと品切れのままだった『追憶のシャーロック・ホームズ』ですが、先日BOOTHのオンデマンド同人誌の見本を作ってもらったところ、わりといい出来だったので、販売を始めることにしました。電子でなく紙をご希望いただいていた方、ぜひご利用くださいませ。


追憶のシャーロック・ホームズ-ワトスン博士最後の告白-【オンデマンド版】
オンデマンド表紙サンプル.jpg

……kindleも「プリント本」という個人出版向けオンデマンドらしきものが海外のストアでは出せるらしいのですが、なぜか日本では「ベータ版」とついたままヘルプの説明だけなんです。早く始めてほしいなあ、と思います。

BOOK☆WALKERのほうでは、『王殺し』も配信を開始しました。合わせてよろしくお願いいたします。BWは春に急に配信することになって付け焼刃でしたが、コインの還元やマメなキャンペーンなど、kindleとはまた違うサービスをしていますね。自分も少しずつ使い始めています。端末がなくてアプリのみというのも気楽ですし、同人誌・個人出版専用ストアもなんとなく「ネット上のコミケ」的な感じで眺めてて楽しいです。
最近告知ばかりですが(^^;)、現在はイアンシリーズの新作の地味な作業に戻っております。しばらくは旧作のBW化等のお知らせが続くかと思いますが、夏もイベントには出ず執筆にいそしむ予定です。新作のお知らせができる日を夢見てがんばります☆

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紙同人誌と電子書籍(追加出品しました) [アナウンス]

遅ればせながら、BOOTH Festival イラスト・マンガ・書籍回、ご訪問いただいた皆様ありがとうございました。そしてその後もBOOTHのご閲覧・ご購入ありがとうございます。


BOOTHの追加出品

BOOTH Festivalのときに配送方法をあんしんBOOTHパックに切り替えたところ、思った以上に作業が楽(そしてやはり個人情報を扱わなくて済むことが安心)なので、思い切って二次系の出品物を増やしてみました。複数アイテムでも送料は変わりませんので、よかったらご利用くださいませ。



警部セットjpg.jpg
こちらは警部・ジョン(+アンダーソン)小説セット。無駄に点数が多いので(^^;)
ほかのものもカテゴリでセットにしていますが、すべて単品可です。
(ただいま、PRを兼ねてイアンシリーズのお試し短編2冊も添付しております!)


グッズ以外は少し前の既刊ばかりですが、SHERLOCKはちょうど再放送もしていたり、ピーター・カッシング&クリストファー・リーもこの週末がお誕生日だったり、偶然ですがちょうど良いタイミングなのでいろいろ出してみました。最終的には通販をすべてこちら扱いにしようかな、と思っています。

個人的には同人誌専門書店もほとんど利用したことがなくて、二次同人誌を自サイトとイベント以外で露出するのはどうなんだろう……という気持ちもまだ少しあります。でも先日のオンラインイベントの様子や、BOOTHで実際に出品されているもの、公式で二次を募集している例などを見て、頭のなかを更新しなきゃいけないかな、と思うようになってきました。リアルイベントになかなか足を運べないご同好の方々に見ていただけたら嬉しいですし、自分自身、単純に紙の本(薄い本含めて)は好きなので。(^^)
というわけで、様子を見ながらちょこちょこ出品するつもりです。ときどき覗いてやっていただけたら嬉しいです。


BOOK☆WALKER

オリジナル作品(と、原作著作権が失効しているホームズ系)は電子書籍で配信させていただいていますが、kindleでの独占配信終了が一通り済んだので、少しずつBOOK☆WALKERでの配信を増やしていきます。今月は『脳人形の館』の配信が始まりました。このストアは無料本が置けるので、それぞれ無料お試し版も平行して配信しています。専用端末はなくアプリのみで、同人誌/個人出版の専門ストアがあり、コイン還元などkindleとはまた違ったサービス形態です。(経営主体は角川で、文芸・ラノベ系に力をいれてる感じがします。洋書はないようです)しばしばコイン増量のキャンペーンやフェアがあるので、よかったら合わせてご利用くださいませ。

ウェブ用無料お試し版脳人形表紙.jpg ウェブ用BW無料お試し版表紙.jpg
kindleの分冊版『ネガティヴ・ケイパビリティ』だけは、手違いがあって8月までkindle独占配信になりました。BOOK☆WALKER配信は統合版も含めてそのあとになりますが、それまでkindle Unlimitedやkindleオーナライブラリーでお読みいただけますので、ご利用可能な方はぜひお試しください。

Amason 牛乃あゆみ著者ページ(こちらからkindleで配信中のすべての作品がご覧いただけます)

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週末ウェブ即売会のお知らせ [アナウンス]

突然ですがこの週末、ウェブの同人誌即売会に出展することにしました。



2018.5.11(Fri)21:00 - 5.13(Sun)23:59

pixivが主催しているBOOTHという、オンラインの同人フリーマーケットみたいなサービスのイベントです。「ウェブで即売会……?」と最初ピンとこなかったのですが(笑)、ちょっと面白そうだな、と思って登録してみました。知ったのが5/7なので、ほんとに急に決めました。二次もOKと明記されていてびっくりしたのですが、pixivならなるほどそうでしょうね……。pixivが書籍でこの種のイベントを開催するのは初めてだそうで、これまで音楽でこういうイベントをやっていたんだそうです。(見ていないのですが、DTMのダウンロード即売会でしょうか)

本はそれぞれ通販で届きますが、イベントは遠かったり忙しかったりでなかなか行けない、という方も雰囲気を楽しめるイベントじゃないかと思います。主催者側も初めてとのことで、リクエストに応じて試行錯誤しているようです。

もともとBOOTHにはいくつか出品していましたが、3種までとのことなので、今回はSHERLOCKをメインに以下の三つを出品することにしました。(いずれも紙で、リンクはBOOTHの公開ページです)


Replat1&2.jpg


ぼうやセット.jpg



【特典つき】ネガティヴ・ケイパビリティ:
絶食系男子イアン・ワージングのレイライン紀行
kindleで配信している作品の紙版です。続編のお試し短編二冊を特典でお付けしています。
ネガティヴ.jpg
お試し短編セット.jpg


ついでに、配送方法を「あんしんBOOTHパック」というのに変更しました。ご注文者様・発送側ともに個人情報を開示せずに取引ができるというものです。これまでも存在は知っていたんですが、説明をパッと見たらQRコードでの処理だったので、スマホユーザーでないと使えないと思い込んでいたんです。(今や少数派ですが、ユーザーではないのです☆(^^;))よく読んだら数字のコードでも処理できるようなので切り替えました。これまでのメール便より少し割高なのですが、リアルのイベントも匿名といえば匿名ですし、このほうが気楽でいいかな、と思います。通販でそのへんが気になっていた方もぜひお気軽にどうぞ。


BOOTHには今後もアイテムを増やしていこうと思っています。よかったらときどき覗いてやってください♪



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4月~GW無料配信予定+読み放題終了スケジュール [アナウンス]

既刊のkindle独占配信を終了させるのに伴い、無料オプションが使えなくなるので、そのうち3冊をラスト3日間無料配信することにしました。無料アプリでご覧いただけますので、よかったら未読の方、ぜひお試しくださいませ。終了日の都合で順不同ですが、いずれもイアンシリーズです。読み切りなので、どの本からでもお読みいただけます。

 

 

無料配信予定

 

4/10午後4時~4/13午後4時頃

 

4/27午後4時~4/30午後4時頃

 

5/2午後4時~5/5午後4時頃

 

無料配信をしない本も含めて、読み放題(kindle Unlimited)とkindleオーナーライブラリー対応を順次終了しております。今後の予定は以下の通りで、『王殺し』で最後になります。読み放題等でご登録いただいた本は、kindle独占配信終了後もお読みいただけますので、上記サービスをご利用の場合は終了前にぜひどうぞ。(英語版漫画はkindle独占配信を継続しますので、引きつづき読み放題サービスやオーナーライブラリーの対象になります)

 

通常販売はこれまで通りです。『流星』より先に電子化する予定だったSF風長編も、現在改稿と電子化作業をガンバッテおります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。(^^)

 

kindle Unlimited、オーナーズライブラリー
対応終了スケジュール

 

終了日(いずれも2018年)

※日本時間では翌日午後4時頃になります。

書名

4/12
ラスト3日間無料配信予定

History: 低体温男子イアン・ワージングのハロウィーン

[イアン・ワージングシリーズ 2]

4/27

脳人形の館

4/28

宇宙探偵ホォムズ2: バミューダ宙域の怪

4/29

ラスト3日間無料配信予定

ギャザリング・ストーム: さむがり男子イアン・ワージングのゴースト修行

[イアン・ワージングシリーズ 3]

4/30

【統合版】追憶のシャーロック・ホームズ-ワトスン博士最後の告白

5/4

(上巻のみ)ラスト3日間無料配信予定

【分冊版・上巻】ネガティヴ・ケイパビリティ:

絶食系男子イアン・ワージングのレイライン紀行

 

【分冊版・中巻】ネガティヴ・ケイパビリティ:

絶食系男子イアン・ワージングのレイライン紀行

 

【分冊版・下巻】ネガティヴ・ケイパビリティ:

絶食系男子イアン・ワージングのレイライン紀行

5/11

宇宙探偵ホォムズ1: 宇宙イカとワトスン

5/23

王殺し






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無料配信のお知らせ/『追憶のシャーロック・ホームズ』上巻 [アナウンス]

急な思い付きですが、「kindleの独占配信が終わると無料キャンペーンオプションも使えなくなる!」と気づきまして、期限が切れるまでのラスト三日間、分冊版『追憶のシャーロック・ホームズ』上巻無料配信することにしました。もともとこういうキャンペーンをするために作った分冊版なので、よかったら未読の方、ぜひお試しくださいませ。


 


 


2018/3/21(日本時間午後5時頃)~23(日本時間24日午後5時頃)

(商品ページの告知で時差計算を間違ってしまいました。

修正がまだ反映されていないかもしれませんが、

開始は日本時間3/21午後五時頃の予定です)

 

つづきはこちらでどうぞ。

【分冊版・中巻】 【伝冊版・下巻】

 

【統合版】


kindle Unlimited、kindleオーナー・ライブラリーでのご利用は、
分冊版は24日5時頃まで、統合版は4/30頃までです。
通常のご購入はいつでも大丈夫です。
無料アプリでお読みいただけますので、
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


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新刊『流星:SF・微JUNE掌編集』配信開始しました。 [アナウンス]

kindleとBOOK☆WALKERで新刊電子書籍の配信が始まりました。3/15-16頃始まったのですが、ページの手直しなどしていたので遅くなってすみません。地味で薄いですが想いを込めた本なので、無料版だけでも覗いていただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。m(_ _)m




かつて自分なりに感じていた「JUNE≠BL」のニッチな領域ににこだわり、「かすかな想いの痕跡を深読みする感覚」を目指した作品を集めました。全年齢OKで、箸休めのBL風コメディを除いてBLっぽさはほぼありません。ある意味「あなたのJUNEはどこから?私は」(笑)的な一冊になっています。


というわけで、今回、すごーく好みに走った地味な本なので(笑)、サンプルとして作った無料お試し版に表題作をまるごと入れることにしました。BOOK☆WALKERは恒常的な無料本が置けるので、やってみたかったことでした。(これと入れ替わりに、以前公開しておりました『杉野くん』は非公開としました。これまでご閲覧をいただきありがとうございました)


もし「こんな淡い匙加減」がご趣味に合う方がいらっしゃいましたら、ぜひ本編も覗いてやってくださいませ。


【商品版目次】


◆『流星』
息子に会いに来てくれたかつての親友は、今は戦闘機に乗っている……。
袂を分かった二人の近未来の物語。

◆『清掃局のふしぎなロボット』
同居人が死んだ。部屋を片付けに来た職員は、ふしぎなロボットを連れていた。


◆『ユー・アー・マイ・サンシャイン~君は僕の輝ける専門バカ~』
かわいい理系新入社員と一目で恋に落ちた四十路社長。その幸福と苦悩とは。BL風コメディ。


◆『杉野くん』
祖父の遺品の整理をしていた僕は、日記を見つけた。
文面の奥から読み取れたのは、ある少年の切ない想いだった――。


◆あとがき(あるいは自分なりのJUNE語り)


*      *      *







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《重要なお知らせ》kindle読み放題対応・順次終了いたします。 [アナウンス]

kindle版についてのお知らせです。

これまで全配信作品を、Amazon Kindleでの読み放題サービス(Kindle Unlimited)とKindleオーナーライブラリーの対象に設定してきました。たくさんのご利用ありがとうございます!


なのですが、この度他のプラットフォームでの配信拡大をすることになり、上記サービスはkindle独占配信が条件となっているため、順次サービス適用が終了いたします。


終了前にKindle UnlimitedKindleオーナーライブラリー登録・レンタルしていただいた本は、期間終了後も引き続きお読みいただけます。上記サービスでのご購読をご検討中の本がございましたら、どうぞ期間内にご利用ください。

 

◆3月~4月初旬の終了予定◆

 

3/15~16頃
 ネガティヴ・ケイパビリティ:絶食系男子イアン・ワージングのレイライン紀行

(【分冊版】上巻・中巻・下巻の対応終了は5/4頃の予定です)

 

3/23~24頃
 【分冊版】追憶のシャーロック・ホームズ[上巻中巻下巻

(【統合版】の対応終了は4/30頃の予定です)

 

4/4~5頃
チョロQワトスン: ロンドン一の可愛いドクター
 

通常販売分の変更はございません。引き続きご愛読のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

現在新刊の配信準備を進めておりまして、初めてKindleとBook Walkerでの同時配信となる予定です。準備ができましたらまたお知らせさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m


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メリークリスマス&良いお年を! [アナウンス]


ウェブ用クリスマス&年始青い紅玉clipのコピー.jpg


2017年も終わりに近づいてきました。作品をお読みくださってありがとうございます。2018年もどうぞよろしくお願いいたします。


こちらの更新は少なくなっておりますが、活動は続けております。年末はコミックマーケットに出展しますので、おついでがありましたらぜひお立ち寄りください。お待ちしております。



配置:2017/12/30(二日目) オ21a SUSSANRAP





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History: 低体温男子イアン・ワージングのハロウィーン(サンプル) [オリジナル]

ちょうどハロウィーンなので、こちらでご紹介していなかったハロウィーンのお話のサンプルをアップします。kindle本で、五つ星レビューを賜ったシリアスな短編です。マイルドBLイアン・ワージングシリーズの二作目ですが、単独でもお読みいただけます。


以前にもご紹介していますが、イアンのキャラクターは素のジョナサン・アリス様(SHELROCKアンダーソン役)のイメージから始まりました。かなり「育って」オリジナルキャラになってきましたが、ファンの方には1.5次としてお楽しみいただければ幸いです。


*      *      *


ウェブ用kindle版表紙.jpg


(本文前エピグラフ)

 

それは歴史家と、彼の目に映る事実との

絶えまない相互作用のプロセスであり、

現在と過去との間で交わされる、果てしない会話である。

 

『歴史とは何か』E.H.カー

 

 

1. 《2015/ハロウィーン》

 

『だめよイアン。こういう日に一人でいちゃ。来なさいよ』

「予定はあるんだ。パーティーじゃないけど」

『ああ……そうだったんだ。それならよけいなお世話だった。よかったわね』

「…ありがと」

  電話の向こうの彼女は誤解したようだ。新しい恋人ができたわけじゃない。一人で街をぶらついて、食事をして、帰って本でも読む。それだって立派な予定じゃないか? 

『パーティーのあと、みんなでゴーストツアーに行くの』

「仮装したまま?」

『もちろん』

「やっぱりな」

『そっちだけでも来ない? 彼氏を連れてきてもいいわよ。ジャック・ザ・リッパーの殺人現場を回るの』

「うわ、悪趣味」

 イアンは「彼氏」をわざと無視して皮肉っぽく笑った。

『人気のあるガイドよ。リッパーではロンドン一。たぶん』

「冷やかしで殺人現場なんて」

『ああもう、だからあなたは頭が固いって言うのよ。時間が経てば歴史的事実は評価が変わる。でしょ、歴史家さん』

「嫌み言うのやめてくれない?」

 イアンは苦笑しながら言った。彼女はイアンの「歴史」を知っている。その中には、歴史学の研究室を追い出されたことも含まれている。辛辣な友人はけらけらと笑った。

『リッパーはアイドルなんだから。博物館だってできたし』

「知ってるよ。記事書かされ――あれ、君だったろう。押しつけたの。その日の11時までになんて無茶な……」

『あれは任せてた人に急にすっぽかされたの。でもあなたの才能を買ったのよ。実際間に合わせてくれたし』

「よく言う。ほかに頼める奴がいなかったんだろう?」

『まあね。でもほんとは好きでしょ。いい記事だった』

「まさか。あれはあれ、これはこれ。殺人は殺人……」

『あはは。わかったわかった。その手の理屈言い出すと長いからもういい。じゃね』

 イアンはため息をついた。そして話がそれたまま電話が切れたことにほっとしていた。何も説明したくなかったから。ハロウィーンなんてなくなればいいのに。引き受けていた記事を納めたばかりで、暇なのがうらめしかった。仕事をしていれば気がまぎれたし、世話好きの友達への言い訳も楽だった。

 

 外は小雨が降っていた。イアンは地下鉄に乗り、レスター・スクエアで降りて数軒の古書店をうろついた。中にはハロウィーンに因んだコーナーを作っている店もあった。アメリカの古いハロウィーン・カードや、起源から書き起こした民俗学のハードカバー。セレブの仮装を表紙にした薄い雑誌。…それらに混じって、見覚えのある雑誌があった。数年前までそこで働いていた。イアンは懐かしくなって中を開いた。自分が書いた文章が目に入った。

 

『…現在のハロウィーンは、アメリカで発達した祭の逆輸入である。だが元来この行事は、ドルイド教の新年の始まりの儀式に由来する。この時期は現世と冥界をへだてる門が開くとされ、悪霊や死者の霊が……』

 

 下手くそだな、とイアンは苦笑した。やる気のないのが見え見えだ。妖精だの冥界だのというキーワードで辟易してしまった覚えがある。

 一瞬、その「辟易」しながらキーボードを叩いていた時の感覚がよみがえった。部屋の空気も。席の向こうに窓があり……といっても、隣の建物の壁が見えているだけだ……同僚が置いている、枯れかけた観葉植物が視界の端にあり、まずいコーヒーの匂いが漂って……。

 

 イアンは雑誌を閉じた。本当に過去の亡霊がよみがえるようで寒気がした。死んだ思い出がすぐそこに近づいてくるような。これからも毎年毎年、この日はこうなんだろうか。いやになる。

 イアンは店の奥に入り、棚を物色するうちにちょっとした掘り出し物を見つけた。とある歴史家の古いエッセイ集で、『クレオパトラの鼻』をテーマに「歴史は偶然の産物」と主張する、ちょっと知られた論文が入っている。今夜は暇つぶしにこれを読もう。過去の亡霊の影に怯えるよりはましだろう。

 

 カウンターで会計をしていると、ふと右手からの視線を感じた。振り向くと、通りに面したガラスドアの向こうに、長身でビジネスマン風の中年の男が立っていた。

 イアンは一瞬凍りついた。――「過去の亡霊」だ――まさかこの日に? できすぎてる。

 イアンはドアから目を離して、店主が本をポリ袋にいれる動作を穴があくほどまじまじと見た。…悪い夢かもしれない。目を閉じて開けてみた。目覚めない。

 …どこかで、当然なのだと感じた。再会するとしたらこの日しかない。朝から憂鬱だったし。さっきあんな古雑誌を手にとってしまったせいかもしれない。…どんどん思いつくことがバカバカしくなってくる。

イアンはもう一度振り返った。外の彼は通りに目をやり、姿勢を正して立っている。…僕が出ていくのを待っている。数年前によくそうしていたように。もっとずっと昔のことのようだ。本を抱え、覚悟をきめてイアンは外に出た。

 

「ハイ」

「ハイ」

「よくわかったね、これで」

 イアンはひげの生えた自分のあごを指ではじいた。彼と暮らしていた頃は伸ばしていなかったし、髪はもう少し長かった。

「服とバッグでなんとなく。あと、背が高くて猫背気味だし……」

 イアンは無表情にうなずいた。彼はしげしげとイアンを見て、かすかに笑顔を作った。

「ひげも悪くないね」

「嘘が下手だな。相変わらず」

「君も相変わらず……」

 彼は何か言いかけてやめ、気遣うような調子で言った。

「少し痩せたね。元気か?」

 彼も痩せたな、とイアンは思った。痩せた上に髪に白いものがあり、少しやつれて見える――それを見てどこかで満足している自分にあきれながら、イアンは答えた。

「元気だ」

「そうか。よかった」

 彼は一人でうなずきながら足元を見た。そして意を決したように顔を上げた。

「よかったら、どこかで話さないか」

 だめだ。これから友達の家に行く。ハロウィーンのパーティーだ。そのあとはゴーストツアー。そう思いながら、イアンは無愛想に答えた。

「いいよ。どこへ行く?」

 

 

 

2. 《2006/ハロウィーン》

 

 イアンが彼と出会ったのは、当時勤めていた出版社のハロウィーンのパーティーだった。たしかどこかの倉庫を借りて、社内の「クリエイティブ」な連中が飾りつけた妙な会場だった。仮装をしていかなかったイアンは、入り口でゆがんだ髑髏のような仮面をあてがわれた。呼ばれたDJはヤケクソなのか気を利かせているつもりなのか、最近のヒット曲にABBAやフランク・シナトラなんかを挟んでかけていた。招待客を含めて、年齢層はばらばらだった。

 テーブルの上にはケータリングのオードブルと、子供じみたハロウィーンの菓子が並んでいた。血糊のような赤いジャムをたらしたカップケーキ、墓石型のクッキー、髑髏を模して目鼻が描かれたマシュマロ。そしてあちこちにかぼちゃのランタン。風船。アメリカ風の陽気さが、何か借りた服でも着ているようだった。実際大勢がレンタルの衣装を着ていた。長髪の海賊の仮装が、定番の魔女より多かった。そんな年だった。

 

(つづく)



*      *      *




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